Vol.30 "ダンシング・シスター"逝く...ノーランズ:バーニー・ノーラン逝去

『ダンシング・シスター?I'm In The Mood For Dancing~』『セクシー・ミュージック』『恋のハッピー・デート?Gotta Pull Myself Together~』など、'80 年代初頭に大ヒットを連発したノーランズ、そのメイン・ヴォーカルを務めた五女:バーニー・ノーランさんが、4日、癌のため52歳の若さで逝去しました。
 
ノーランズといえば、『ダンシング・シスター』。
オリコン・チャート史上初となる洋楽アーティストのデビュー・シングルによるチャート制覇(1980年11月17日~同24日付)を成し遂げた歴史的楽曲であり、リリースからじつに35年経った最近でもSoftbank のCMソングに起用(2012年)されるなどポップス・クラシックとして年齢層不問の人気曲、まさに記録にも記憶にも残る不朽のヒット・ソングといえましょう。
『ダンシング・シスター』に続いてリリースした『恋のハッピー・デート』もヒット、この2曲を収録した同名アルバム:『恋のハッピー・デート』もオリコン・アルバム・チャートNo.1を獲得と、その華やかなルックス、そして耳なじみのよい煌びやかなサウンドで、ここ日本で爆発的ブレイクを遂げたノーランズ。
 
そのキャリアは、アイルランドのダブリンから映画【Shall we ダンス?】で一躍有名となった世界的社交ダンス大会が開かれるイギリス最大の保養地:ブラックプールへの移住を契機に、両親を含めた“ザ・シンギング・ノーランズ”としてデビューしたところからスタート、その後両親が脱退し、“ザ・ノーラン・シスターズ”として娘達だけでの活動を開始、フランク・シナトラのツアーではサポート・アクト(前座)を務めることも。。。そして'79年、『ダンシング・シスター』をレコーディング、当時全盛のディスコ・チューン的なサウンドに歯切れのよいメロディーがあいまったこの曲が、イギリス、アイルランドでのトップ3入りを経て、ここ日本でNo.1を獲得!グループ名を “ザ・ノーランズ”とし、‘81年に開催された東京音楽祭世界大会では『セクシー・ミュージック』でグランプリを獲得するなど、日本における洋楽の歴史を数々と塗り替える一大センセーションを巻き起こしました。
 
ノーランズの大ヒット・チューン3曲:『ダンシング・シスター』『恋のハッピー・デート』『セクシー・ミュージック』の作詞・作曲は全てBen Findon / Mike Myers / Robert Puzeyの3人が手がけたもので、各々『ダンシング・シスター』はTommy february(6)やBONNIE PINK、キグルミ他が、『恋のハッピー・デート』は石野真子、堀ちえみ他が、『セクシー・ミュージック』はWinkが、カヴァー、いずれもポップス・スタンダード、そして“洋楽”と“邦楽”を橋渡しする“親しみやすい洋楽”…いわば“キャンディ・ポップ”として世代を超えて愛されています。
 
また、ノーランズは1990年代はじめには、山口百恵さんや小泉今日子さんなど歌謡曲/J-POPのヒット・ソングを英語でカヴァー、以後長らく続く“逆カヴァー”ブームの先陣を切りマーケットを開拓、当該企画作品群で日本レコード大賞企画賞を受賞するなど、日本と強い縁で結ばれたグループといえましょう
バーニー・ノーランさん、合掌です。。。

リリース情報

 オール・アバウト・ノーランズ(MHCP-694~697/ ¥6,300)

ノーランズの全てを収録した3CDプラスDVD!
もちろん、3大ヒット・ソングも収録!