Vol.01 追悼マルコム・ヤング 〜 今だからのTV CM 待望論

Vol.01 追悼マルコム・ヤング 〜 今だからのTV CM 待望論
皆元気?洋楽聴いてる?オレ、Jidori。今回からこちらのコーナーにて、コラムを執筆させて頂く運びとなった。いきなりのスタートで "??"な方々も多いと思うが、オレは、洋楽業界の地平線あたりで仕事をしている。当コラムでは、フジパシフィックミュージックさんが出版契約を結んでいるアーティストについて、あぁだこうだと書いて行くつもり。末長いお付き合いになりますよう、あまり底意地の悪いことは書かない...ようにしない。
で、2017年も暮れ。今年はやたらとアーティストの訃報を耳にする機会が多かった気がする。ロック関係だけでも、チェスター・ベニントン(Linkin Park)、クリス・コーネル(Soundgarden)、チャック・モズリー(Faith No More)、トム・ペティ、アラン・ホールズワース、J. ガイルズ( J.Geils Band)、ジョン・ウェットン、チャック・ベリーなど。 どのアーティストも偉大なる足跡を残して旅立った方々ばかりなのだが、11月に舞い込んだAC/DC のマルコム・ヤング死去のニュースはとりわけショッキングに受け入れられた。 2014年に正式にバンドを離れてはいたが(後任を任されたのは、彼と弟のアンガスの甥に当たるスティーヴィー・ヤング。甥とは言え、アンガスとスティーヴィーは1歳違いなのだが...)、享年64歳。死因については諸説あるようなのだが、ここ数年患っていた認知症の悪化が挙げられている。スコットランド出身で家族でオーストラリアに移住、1973年から活動を続けるバンドの屋台骨として、愛用のグレッチ・ギターをひたすらかき鳴らす姿は、常に弟のスポットライトの陰に隠れてはいたが、そのグルーヴ感に満ち溢れたプレイに魅力されるアーティストは数知れず。 "ギター・ソロこそバンドの華"ともてはやされがちだが、この人の場合、単音でギターを弾いているのを目撃されたことがないんじゃないか、くらいの勢いでとにかく、リフ、リフ、リフ。 名曲の数々は彼の両手なしには産まれなかったはず。



そこで、AC/DCをTV CM で起用してくれるガッツのある企業は無いのか?というのが、今回の骨子である。某楽曲など、クライアントも視聴者も食傷気味。新しい曲を欲しがってるのが現実、でしょう・・・。
とは言え、勝手にコマーシャルに楽曲を使うワケにもいかないのはご存知の通り。フジパシフィックさんにも聞いてみたんだが、彼らの場合、楽曲使用料がバカ高いらしい。映画とはシステムが違うとは思うけど、サントラを丸々1枚AC/DC で埋め尽くした"Iron Man 2"とか、どれだけの額がかかったのか...。
しかし、ここで諦めるのも腹立たしいんで、今回のプレイリスト(本稿のテーマに添い、毎回アーティストに関するプレイリストを挙げて行く)は"寝ている視聴者もすぐ起きる!AC/DC起用のご提案"としよう。なんだか、弱腰なタイトルだが。


改めて、大陸的でしかもキャッチー、これぞロックなサビが目白押し!どなたか、使いましょうよ。どかんと一発...
とまぁ、こんな感じで進めて行くんで、今後ともよろしく!では、次回に。





● Profile:JIDORI

メジャーレコード会社の洋楽A&Rの経験もある音楽ライター。「INROCK」を始めとする洋楽系メディアで執筆中。ユニークで切れ味の鋭い文章が持ち味。