Vol.11 映画「007」シリーズ編

今回のSeasoning of Songsは、先日弊社が日本及び東南アジア地区における管理権を取得したSBKカタログの楽曲が多く利用されている、御なじみの映画“007”シリーズの特集です。

007シリーズとは・・

自らの判断で殺人もすることができる、“00”ナンバーを持つ英国情報部員:ジェームズ・ボンドの活躍を描いたこの007シリーズ、’02年の「ダイ・アナザー・デイ」でめでたく20作目となりました。1作目が公開された年(‘62年)に生まれた人は今年でなんと43歳!息の長いシリーズですね。
最新のニュースとしては、21作目が、なんとあの「カジノ・ロワイヤル」のリメイクで決定したとか。。。「カジノ・・」は原作者である故イアン・フレミングが’53年に発表した007シリーズ小説の1作目。ジェームズ・ボンドがソ連(当時)の工作員とカジノの賭場で対決するもの。 ’67年にピーター・セラーズ、ウディ・アレン主演でショーン・コネリー主演の正規版のパロディーとして映画化され、此処からはバカラックの「ザ・ルック・オブ・ラブ」がヒットしました。
新作の監督は’95年に17作目「ゴールデンアイ」を手掛けたマーティン・キャンベル。気になるボンド役は、5代目ピアース・ブロスナンに替わる6代目候補としてクライブ・オーウェン(キング・アーサー)、コリン・ファレル(アレキサンダー)、ダグレー・スコット(M:I-2)らが挙がっています。
また、22作目には「007は二度死ぬ」同様日本を舞台にしたシリーズ「007/赤い刺青の男」が予定されており、舞台となる香川県直島、北海道の登別温泉では撮影誘致運動がおこっています。これもまた楽しみですね。
それでは1作目からそのストーリ/キャストと主題歌とを併せて振り返りましょう。

1. 007/ドクター・ノオ “DR.NO” (1962) (初公開時邦題:007は殺しの番号)

記念すべきシリーズ第1作。アメリカの宇宙開発を妨害する中国人:ドクター・ノオとの闘いを描く。ジャマイカの英情報局長殺害事件が発生、本部は事件究明にボンドを派遣する…。なんと言ってもショーン・コネリーのキャラクターが抜群。記念すべき初代ボンド・ガールは、ウルスラ・アンドレスが演じた。モンティ・ノーマンによる、あの「ジェイムス・ボンドのテーマ」は本作から生まれました。

2. 007/ロシアより愛をこめて ”FROM RUSSIA WITH LOVE”(1963)
(初公開時邦題:007/危機一発)

ソ連情報部のタチアナという女性が英国情報部に亡命を希望。手土産として、彼女は最新式の暗号機を盗み出すと言う。英ソ間を巻き込む陰謀を国際的犯罪組織スペクターがたくらむ。オリエント急行で繰り広げられる、”歴代NO.1ボンドガール”の呼び声も高いダニエラ・ビアンキとのやりとりなど、エンタテインメント要素満載の007代表的傑作。
同名主題歌はマット・モンローにより’63年全英20位のヒットとなった。「オリヴァー」を作曲したライオネル・バートの作品。

3. 007/ゴールドフィンガー “GOLDFINGER” (1964)

金塊が貯蔵されるフォートノックスを放射能で汚染させ、自分の金の値打ちを上げようと画策する男:ゴールドフィンガーとボンドが対決する。秘密道具を内臓した愛車アストン・マーチンの登場など、前2作に比べ、スケール・アップしたアクションとダンディーなS・コネリーが見所。ボンド・ガールはオナー・ブラックマン。
シャーリー・バッシーが歌う同名主題歌が’65年全米8位の大ヒットに。

4. 007/サンダーボール作戦 “THUNDERBALL “ (1965)

核を積んだNATO軍の戦闘機が行方不明になった。国際的陰謀団スペクターは、米英首脳に対して、1億ポンドもの身代金を要求する。特命をうけたボンドはバハマへと飛ぶ・・。シリーズ第4弾は、海中を舞台にしたアクション・シーンが見所。ボンド・ガールはクロディーヌ・オージュ。
同名主題歌はトム・ジョーンズが歌い’66年全米25位を記録。

5. 007は二度死ぬ “YOU ONLY LIVE TWICE” (1967)

米ソの宇宙ロケットが次々と行方不明になる。事件の背後にスペクターの影を見いだした英国情報部はジェームズ・ボンドを謎のロケットが発着する日本に派遣する。日本の情報部局長:タナカの助けを得て、ボンドはスペクターの秘密基地に潜入するが・・。シリーズ第5作目は大掛かりな日本ロケと、宇宙にまで舞台を広げたストーリーが斬新。丹波哲郎も浜美枝も若かった。ボンド・ガールは、その浜美枝。
ナンシー・シナトラの歌う同名主題歌も大ヒット(全米44位、英11位)。同曲をサンプリングしたロビー・ウイリアムスの「ミレニアム」が’98年にイギリスで大ヒット。

6. 女王陛下の007 “ON HER MAJESTY'S SECRET SERVICE “ (1969)

ショーン・コネリーに替わり、二代目ジェームズ・ボンド:ショージ・レーゼンビーが登場したシリーズ第6作。スペクターの首領:プロフェルドを追ってスイスに飛んだボンドが見たものは細菌兵器を使った恐るべき人類抹殺計画・・。ボンド・ガールは、ダイアナ・リグ。
主題歌はルイ・アームストロングによる「We Have All The Time In The World」(愛はすべてを越えて)

7. 007/ダイヤモンドは永遠に “DIAMONDS ARE FOREVER” (1971)

シリーズ第7作目はボンド役にS・コネリーが復活。ダイヤの密輸事件でダイヤの行方を追ったボンドは、ある科学会社がレーザー光線兵器を作る計画を突き止める。すべてはボンドの宿敵:ブロフェルドが糸を引いていたのだった・・。ボンド・ガールは、ジル・セント・ジョン。
同名主題歌はシャーリー・バッシーにより’72年に全米57位を記録。