Vol.22 秋に聴く男性ヴォーカル特集
今年のカレンダーも気づいてみれば残り僅か…季節はもうすっかり秋ですね。
というわけで今回のThe Seasoning of Songsは、秋の夜にじっくり聴きたい4人の男性ヴォーカリストの最新アルバムをご紹介しましょう。
「ミッシング・ユー」/ロッド・スチュワート
「ザ・ベスト・オブ・マイ・ラヴ~我が至上の愛」/ロッド・スチュワート
最初にお送りするアーティストはロック・ヴォーカル界のスーパースター:ロッド・スチュワートです。
ロッドと言えば、4部作から成る「ザ・グレイト・アメリカン・ソングブック・シリーズ」でスタンダード・ナンバーを歌い、ロックにとどまらない素晴らしいヴォーカルを披露、2004年にリリースされたシリーズ第3弾では25年ぶりに全米チャートNo.1を獲得、さらに翌年(2005年)グラミー賞(最優秀トラディッショナル・ポップ・ボーカル賞)を受賞しました。
そのロッドの最新作はなんとロックのカヴァー・アルバム!題して「グレイト・ロック・クラシックス」。
ロッドが好きな’70年代の曲を中心に選曲されたこのアルバムも全米チャートNo.1に輝きました。
1 : 「ミッシング・ユー」/ロッド・スチュワート
ではその「グレイト・ロック・クラシックス」から1984年9月、ジョン・ウェイトが歌い全米No.1を記録した「ミッシング・ユー」をご紹介します。
2 : 「ザ・ベスト・オブ・マイ・ラヴ~我が至上の愛」/ロッド・スチュワートこのアルバムでロッドはCCR、プリテンダーズ、ボブ・ディラン、ヴァン・モリソンらの曲をカヴァーしていますが、ちょっとロッドらしくない?イーグルスの曲も聴くことができます。ご紹介するのはイーグルスの’75年のNo.1ヒットで「ザ・ベスト・オブ・マイ・ラヴ~我が至上の愛」です。
「キャント・バイ・ミー・ラブ」/マイケル・ブーブレ
「ハウ・スウィート・イット・イズ」/マイケル・ブーブレ
続いてご紹介する男性ヴォーカリストはマイケル・ブーブレ。
2003年にセリーヌ・ディオンのプロデューサーとしても有名なデヴィッド・フォスターのプロデュースでデビュー。“フランク・シナトラの再来”といわれ、新人でありながら瞬く間に400万枚セールスをあげてしまったマイケル。その後もワールド・ツアー、’04年には映画「スパイダーマン2」のテーマを担当するなど大活躍をしています。新作「イッツ・タイム」はより自分のスタイルを主張したPOPなアルバムに仕上がっています。
3: 「キャント・バイ・ミー・ラブ」/マイケル・ブーブレマイケル・ブーブレ新作「イッツ・タイム」より最初にご紹介するのはビートルズでおなじみの「キャント・バイ・ミー・ラブ」です。
4: 「ハウ・スウィート・イット・イズ」/マイケル・ブーブレ
マイケル・ブーブレ、続いてご紹介する曲は’64年にマーヴィン・ゲイ、’75年にはジェイムス・テイラーでヒットした「ハウ・スウィート・イット・イズ」です。
このマイケル・ブーブレ、いままではとかくJAZZ畑のアーティストとしてのイメージが大きかったと思いますが、POPナンバーを歌い上げるセンスも素晴らしいですね。
「好きにならずにいられない (キャント・ヘルプ・フォーリング・イン・ラヴ)」/アンドレア・ボチェッリ
「枯葉 (オータムン・リーヴス)」
さて、続いてご紹介するのは、なんとクラッシック畑からのスーパースター:アンドレア・ボチェッリの新作です。イタリアではポップス、クラシックのどちらのフィールドでも彼の名を知らぬ人はいないというほど有名なボチェッリ、新作「AMORE」(貴方に贈る愛の歌)ではデヴイッド・フォスターを中心としたプロデューサー・チームと素晴らしいPOPSカヴァー・アルバムをつくりました。
5: 「好きにならずにいられない (キャント・ヘルプ・フォーリング・イン・ラヴ)」/アンドレア・ボチェッリアンドレア・ボチェッリ新作「AMORE」(貴方に贈る愛の歌)から最初にご紹介する曲は、エルビス・プレスリーであまりにも有名、UB40もカヴァー・ヒットさせた「好きにならずにいられない」です。
6: 「枯葉 (オータムン・リーヴス)」
続いてご紹介する曲は、秋といったら外せない1曲:「枯葉」です。
アンドレア・ボチェッリ「AMORE」(貴方に贈る愛の歌)には、スティーヴィー・ワンダー、クリスティーナ・アギレラ、ケニーGといった豪華な顔ぶれがゲスト・パフォーマンスを披露、そしてビルボードの総合アルバム・チャートでは初登場3位を記録、まさにPOPアルバム並みのセールスをあげています。
「いそしぎ (ザ・シャドウ・オブ・ユア・スマイル)」
「ザ・グッド・ライフ」
秋に聴く男性ヴォーカリスト特集、最後にご紹介するのは、この8月に80歳の誕生日をむかえたアメリカ音楽界最高峰のシンガー:トニー・ベネットの最新アルバム「デュエッツ:アメリカン・クラシック」です。
1950年にアメリカのコロムビアからデビューして以来、じつに56年の長きにわたってアメリカン・ソングブックを歌いつづけてきたトニー・ベネット、この「デュエッツ:アメリカン・クラシック」はそんな彼のキャリアの集大成とも云うべき80歳のアニヴァーサリー・イヤーに際して企画されたアメリカン・スタンダード・アルバムです。当世を代表するスター歌手達を迎えてのこのデュエット・アルバム、プロデュースはあのフィル・ラモーン、録音はロサンゼルスのキャピトル・スタジオをはじめロンドンのアビ-ロード・スタジオといった名だたるスタジオでレコーディングされました。さらに、ここで聴くことが出来るデュエットはすべてトニーとゲストが同じスタジオに入って録音されたまさに正真正銘のデュエット、スケジュール調整だけでも大変だったと伝えられています。
7: 「いそしぎ (ザ・シャドウ・オブ・ユア・スマイル)」
トニー・ベネット最新アルバム「デュエッツ:アメリカン・クラシック」から最初にご紹介する曲は、「いそしぎ」です。1965年エリザベス・テイラーとリチャード・バートンが主演した同名映画の主題歌でアカデミー賞最優秀主題歌賞を獲得しています。このアルバムでは日本でも最近人気急上昇中のラテン界の新星:ファネスとデュエットしています。
8 : 「ザ・グッド・ライフ」
このアルバムにはPOPSをはじめさまざまなジャンルからゲスト・シンガーが参加しています。ご紹介する「ザ・グッド・ライフ」ではあのビリー・ジョエルとデュエットしています。トニー・ベネットとビリー・ジョエルの付き合いは意外にも深く、2001年のトニーのアルバム「ウィズ・マイ・フィレンズ」で共演、ビリーの「ニューヨークの想い」で素晴らしいデュエットを聞かせてくれています。
ご紹介したファネスやビリー・ジョエルの他にもこのアルバムにはボノ(U2)、マイケル・ブーブレ、エルビス・コステロ、ダイアナ・クラール、ポール・マッカートニー、スティング、バーブラ・ストライザンド…といった超豪華なゲストがデュエットも聴けるこの1枚、まさにこの秋一番のヴォーカル・アルバムといえるでしょう。