Vol.33 バレンタイン・デイにはバート・バカラックの愛の歌を

今回のThe Seasoning of Songsでは、♪今年のバレンタイン・デイにはバート・バカラックの愛の歌を♪をご紹介いたします。

今年もこの季節になりました、
そう、バレンタインデー・シーズンです。

ワイドショウ等々によると、義理チョコの一個あたりの平均額がついに1,000円の大台を突破したとのこと。
諸物価高騰のおり、女性の方々には大変な負担になりますね。。。

さて今回のSeasoning Of Songsは、まさにバレンタイン・デイにあわせて来日、2月16日から日本公演をおこなうバート・バカラックの楽曲から、特に“Love”をタイトリングしたロマンティックな曲にこだわってご紹介致しましょう。

ちなみに今回の来日はバカラックの生誕80周年、そして2/10に授賞式が行われる第50回グラミー賞功労賞受賞、という記念すべきもの。是非ご期待ください。 








 

 

 

 

 

「恋の痛手」(Only Love Can Break A Heart)

ジーン・ピットニーとバート・バカラックとの出会いは1962年のJohn Ford(ジョン・フォード)監督の西部劇のテーマ「The Man Who Shot Liberty Valance(リバティ・バランスを射った男)」をバート・バカラックが作曲、Hal David(ハル・デヴィッド)が作詞してからでしょう。この曲はリバティー~に続いて’62年11月に全米第2位に輝いたジーンの代表曲。なんと懐かしい、マーガレット・ホワイティング、ボビー・ビントンもカヴァーしています。 

 

 

「恋は異なもの」(True Love Never Runs Smooth)

ジーン・ピットニーは1941年2月17日コネチカット州ハートフォードに生まれ、2006年公演先のイギリスで亡くなりました。日本では♪ルイジアナ・ママで知られていますね。
この曲は同じくジーンとバカラック&デヴィッドのコンビで’63年にリリースされ全米21位にランクされました。ペトラ・クラークもカヴァーしています。  

 

「世界は愛をもとめてる」(What The World Needs Now Is Love)

3rdアルバム『ゼニヤッタ・モンダッタ』からのリード・シングルで、ポリス初の全米トップ10ヒット。自身教師経験のあるスティングが、若い男性教師が女生徒に抱くパラノイアについて表現したこの曲の歌詞、彼自身の実体験に基づいたものと捉えられがちですが、スティングは否定しています。なお、歌詞の一部には“ナボコフの小説で描かれた男のように…”とあり、スティングがウラジミール・ナボコフの『ロリータ』で描かれたセクシャル・パラノイアを下敷きにしてこの曲を書いたことが推測されます。また、活動停止後の’86年にリリースされたポリス初のベスト・アルバム『Every Breath You Take: The Singles』にはこの曲のセルフ・カヴァー・ヴァージョンが収録されています。 

♪「Don’t Stand So Close To Me~高校教師~」は、『ゼニヤッタ・モンダッタ』(UICY-90740:1/23リリース、SHM-CD)に収録されています。 

 

 

「恋の面影」(The Look Of Love)

映画「007カジノ・ロワイヤル」の挿入歌、「この胸のときめきを」でおなじみダスティー・スプリングフィールドが’67年に発表、全米22位のヒットとなりました。翌’68年にはセルジオ・メンデスがカヴァー、全米4位のヒットとなっています。  

 

 

「ディス・ガイ」(This Guy's In Love With You)

‘68年、イントゥルメンタルグループとしてヒットを放っていたハーブ・アルパート&ティファナ・ブラスのハーブがこの曲を歌い大ヒット、同年6月に全米1位に輝きました。翌’69年ディオンヌ・ワーウィックがGuy'sをGirls'に変えてリリース、これまた全米7位のヒットになりました。  

 

「恋よ、さよなら」(I'll Never Fall In Love Again)

バートはブロードウェイ・ミュージカルの音楽も手掛けました、映画「アパートの鍵貸します」の舞台化作品「プロミセス・プロミセス」では’69年グラミー賞最優秀ミュージカル・アルバム賞を受賞しました。この曲はその「プロミセス~」の劇中歌。’70年2月ディオンヌ・ワーウィックがシングル・リリースし全米チャート6位を記録しました。  

 

「メイキング・ラヴ」(Making Love)

‘56年以来20年近くパートナーを組んでいたハル・デヴィッドとのコンビを解消したバートは、以後、公私共にパートナーとなるキャロル・ベイヤー・セイガーと出会います。キャロルとのコンビによるこの曲はロバータ・フラックの歌で’82年の同名のFOX映画に使われ’82年6月全米チャートで13位にランクされました。

※そのほかキャロルとは’86年エル・デバージの歌で全米POPチャート43位、R&Bチャート7位にランクされた「ラヴ・オールウェイズ」(Love Always)、また’87年にはディオンヌとジェフリー・オズボーンとのデュエット「ラヴ・パワー」(Love Power)のヒットを放っています。  


 

「イズ・ラヴ・イナフ?」(Is Love Enough?)

さて、最後に最新のバカラック・ラヴ・ソングをご紹介しましょう。
‘06年、第48回グラミー賞(ポップ・インスゥル・メンタル・アルバム)を受賞したアルバム「アット・ディス・タイム」(BVCM-31186)に収録されたドクター・ドレのドラム・ループを使い現代の愛を歌った注目のトラック。
バカラックの21世紀のサウンドがここにあります。  

 

♪上記楽曲を含めバカラックのキャリアを網羅したポピュラー・ミュージック・ファンなら必携のボックス・セット『The Look Of Love: The Burt Bacharach Collection Box』(輸入盤)、そして今回の来日に合わせてリリースされたベスト・アルバム『アルフィー~グレイテスト・ヒッツ』(UICY-90730)をこの機会に聴かれてみてはいかがでしょうか?

 





そして間近に迫ったバカラック公演は以下の通りです。☆2008年2月16日(土)及び2月17日(日):東京国際フォーラム ホールA
☆2008年2月20日(水):グリーンホール相模大野
☆2008年2月22日(金):フェスティバルホール(大阪)


今回の公演は東京ニューシティ管弦楽団との共演、フル・オーケストラをバックにしたバカラックの名曲、必見・必聴です!