Vol.39 アメリカを代表するフィメール・ロック・ヴォーカリスト:シェリル・クロウ!

暦もすでに11月…日に日に秋が深まりゆく今日この頃。
芸術の秋とはよく言ったもので、夏の暑さから解放され過ごしやすい気候の毎日が続く秋には、読書や観劇、絵画や映画鑑賞、そして音楽と、芸術を嗜むゆとりのひとときを持てるチャンスも多いかと…
そんな秋にさらに豊かな彩りを添えるべく、フジパシフィックでは当HPより弊社が管理する魅力的な楽曲・アーティストを随時発信してまいります。

 

その第一弾として今回ご紹介させていただくのは、このたび新たにフジパシフィック・カタログのラインナップに加わった、グラミー賞常連(過去9度受賞!)/キャリア・トータル売上枚数4,000万枚超…まさにアメリカを代表するフィメール・ロック・ヴォーカリスト:シェリル・クロウ!

‘90年代に起こった女性SSW(シンガー・ソング・ライター)ブームの火付け役にして、アメリカのみならずここ日本でも多くのフォロワーを生み出した、シーンを代表するアーティスト=シンガー・ソング・ライター:シェリル・クロウ。
セレブリティな両親(父:弁護士、母:ピアノ講師)の元、米:ミズーリに生まれたシェリル“スザンヌ”クロウは、母親の強い影響のもと5歳からピアノ・オルガンを習い始め、高校に入ると本格的に音楽活動をスタート、ミズーリ大学進学後のバンド活動(カシミールというバンドでキーボードを担当)・卒業後の小学校教師(音楽)、地元での企業CMジングルなどの作曲を契機にミュージシャンとしてのキャリアをスタート、25歳(’86年)になると一念発起“米エンターテインメント西の都”ロサンゼルスに移住、今回の思いがけない訃報によってクローズ・アップされた故マイケル・ジャクソンの『BAD』ワールド・ツアーにバック・シンガーとして参加(初来日も)、また、エリック・クラプトン他への楽曲提供…等など裏方としてのキャリアを積み徐々にそのパフォーマー/ ライターとしての才能に注目が集まり始める。そして’90年、ついにA&Mレコードと契約、’92年にはポリスやフィル・コリンズのプロデユースで有名なヒュー・パジャム制作指揮によるデビュー・アルバムのリリースが頓挫する(理由はコマーシャル性の不足)というアクシデントに遭遇しつつも、’93年に改めてデビュー・アルバム『チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ』をリリース、結果、グラミー3部門(最優秀新人賞、最優秀女性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス、そして、年間最優秀レコード!)を獲得し大ブレイクを果たす、以後、「オール・アイ・ワナ・ドゥ」「エブリデイ・イズ・ア・ワインディング・ロード」「イフ・イット・メイクス・ユー・ハッピー」「ソーク・アップ・ザ・サン」などなどヒット・シングルを連発、パフォーマーそしてライターとして非の打ちどころのない完成されたアーティストとして15年以上シーンのトップに君臨している。アラニス・モリセットからアブリル・ラヴィーンに至るまで、シェリルの出現そして成功によって切り開かれた道はいまやさらに広くなっている…間違いなくその存在・創作はロック史に大きく刻まれることでしょう。
このたび、フジパシフィックが管理する運びとなったシェリル・クロウの代表的な楽曲を数曲ピックアップし、彼女のバイオグラフィーと併せて以後にご紹介します 


 

「オール・アイ・ワナ・ドゥ」(ALL I WANNA DO)

‘94年にリリースされた、デビューAL「チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ」からの米2ndカット、キャリア初のトップ3ソング(2位)にしてゴールド・シングル、そしてグラミー年間最優秀レコード賞に輝いたシェリル最大のヒット曲。
歌詞に引用された詩人:Wyn Cooperの詩集は、この曲の大ヒットにより売れに売れたとの裏話も。。。
ちなみに同曲が収録されているアルバム名「チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ」の由来は、毎週火曜日の夜ビル・ボットレル宅に集まりひたすらジャム・セッションや創作活動に明け暮れていたミュージシャン仲間によって作られた作品だから…当時のボーイ・フレンド:ケヴィン・ギルバート(ミュージシャン)に誘われてその仲間入りを果たしたシェリルによって、この集まり=クラブは全米に知れ渡ることになりました。  

 

「ストロング・イナフ」(STRONG ENOUGH)

‘94年リリース、「チューズデイ~」からの米3rdシングルで、チャート5位を記録したスマッシュ・ヒット。
♪Are You Strong Enough To Be My Man?♪という一節に表れるように、女の子の内面をアコギ一本に乗せて歌い上げた短いながらも心に響く、洋邦問わず多くのフィメール・アーティストに影響を与えた楽曲です。
グラミー受賞歴のあるディクシー・チックスはこの曲をライヴで好んで取り上げています。

※ 上記「オール~」「ストロング~」2曲は、『チューズデイ・ナイト・ミュージック・クラブ』(UICY-6497)に収録されています。。


 

「イフ・イット・メイクス・ユー・ハッピー」(IF IT MAKES YOU HAPPY)

‘96年リリース、2ndアルバム『シェリル・クロウ』からの1stカット。
前作での大成功を経て発表されたシェリル・クロウ第2章の幕開けは、なんとサウンド・ループを駆使した“ヒップホップ後のロック”でした。
この曲はチャート10位を記録し、グラミー最優秀女性ロック・ヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞。   

 

「エブリデイ・イズ・ア・ワインディング・ロード」(EVERYDAY IS A WINDING ROAD)

‘96年リリース、『シェリル~』からの2ndシングルでチャート11位を記録。
クラウデッド・ハウス(『Don’t Dream It’s Over』が大ヒット)のリード・ヴォーカル:ニール・フィンがバック・コーラスで参加、また、他人の楽曲を滅多にカヴァーしないあのプリンスがカヴァーした楽曲でもある。
この曲は映像との相性がよく、スバルのCMや映画『エリン・ブロコビッチ』『フェノミナン』等で使用されています。

※ 上記「イフ・イット~」「エブリデイ~」2曲は、『シェリル・クロウ』(UICY-6498)に収録されています。 

 
 

「マイ・フェイヴァリット・ミステイク」(MY FAVORITE MISTAKE)

‘02年リリース、4thアルバム『カモン カモン』(UICY-6499)からの1stカットでチャート17位を記録(アダルト・コンテンポラリー・チャートでは1位)。
リズ・フェアがバック・コーラスを担当。
シェリルにしては珍しいリミックス・ヴァージョンが制作され、ダンス・クラブ・プレイ・チャートでなんと1位を獲得。

上記楽曲の他にも、ガンズ・アンド・ローゼスの大ヒット『スイート・チャイルド・オブ・マイン』やシェリル自身大ファンのレッド・ツェッペリン『.ディジャ・メイク・ハー』、キッド・ロックとデユエットして大ヒットとなった『ピクチャーズ』といった、カヴァー、客演の数々はベスト盤2タイトル:『ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・シェリル・クロウ』(UICA-1020)、『ヒッツ&レアティーズ』 (UICA-9022/3)などに収録されています。 


 

これからのシーズン、’08年にリリースされたキャリア初にして唯一のクリスマス・アルバム『ホーム・フォー・クリスマス』(UICA-1049)もおすすめです。
未だシェリル・クロウをお聴きになったことのない方も、そうでない方も、女性ロック/ポップSSWの現在過去未来を知る意味でも是非シェリルに再注目ください!