Vol.44 "キャロル・キング&ジェイムス・テイラー、歴史的再会ライヴ盤リリース!"編

この春は天候不順でしたが、やっと過ごしやすくなりました、今回はそんな陽気にピッタリのライヴ盤をご紹介します。

この4月に揃って来日し心温まるライヴを披露してくれたキャロル・キングとジェイムス・テイラーですが、今回のツアーのきっかけになった2007年老舗のクラブ=トルバドール で行われた2人のリユニオン・コンサートのライヴ盤がリリースされます。
アメリカのポピュラー・シーンを回顧すると、'70年代の初頭はまさにシンガー・ソングライター台頭の時代でした。
'70年2月にアメリカでリリースされたジェイムス・テイラーのアルバム『スウィート・ベイビー・ジェイムス』、そして'71年3月に発売されたキャロル・キングのアルバム『つづれおり』はシンガー・ソングライター時代の幕開けを代表する2作と言って過言ではないでしょう。
『つづれおり』はリリース以後15週間もの間全米アルバム・チャートの1位を独占、グラミー4部門受賞、さらに2003年にはアメリカ議会図書館の50選の1枚に選ばれています。
一方、ジェイムス・テイラーもアルバムからカットされた「君の友達」(キャロル作品)が'71年夏に全米No.1となり、グラミー賞を受賞しています。

彼らが最初に出会ったのは'60年代後半、ジェイムスはハイティーンでキャロルは20代の半ば、グリニッジ・ヴィレッジのナイト・オウル・カフェに出演していた頃でした。
ジェイムスの幼馴染でギター・プレイヤーのダニー・コーチマーが二人を紹介。
当時キャロルはすでにソング・ライターとして成功しいましたが(ドリフターズ、バーズ、モンキーズ、アレサ・フランクリンらにヒット曲を提供しています)、ソロ・パフォーマーとしてはこれからの新人でした。
しかし、この時の2人の遭遇は、キャロルがジェイムスをデモ・セッションに誘ったぐらいで終了、各々が別の道を歩みます。
キャロルはダニー・コーチマー、そして再婚相手のチャールズ・ラーキー(b)とウェスト・コーストに向い、シティーというバンドを組みます。

一方、ジェイムスはアップル・レコードの新人開発担当ピーター・アッシャーに曲が認められ、ロンドンで1stアルバムを制作したのですが不発、再びロスに戻りワーナーと契約、アルバム『スウィート・ベイビー・ジェイムス』を発表します。
そのツアーにキャロルを誘い、キャロルはバンド”ザ・セクション”のメンバーとしてツアーに参加、'70年ロスのトルバドールで2週間に渡るショウを行ったのです。

今回発売になる『トルバドール・リユニオン』は彼らが'70年にトルバドールで行なったデビュー・コンサートで披露された曲を中心に再演、新録したもの。
トルバドールの50周年記念として制作されたものです。
参加メンバーもダニー・コーチマー(g)、リーランド・スカラー(b)、ラス・カンケル(ds)という当時のメンバーが再集結しています。
36年ぶりとは思えない、息のあった演奏を楽しむことができます。
 

【アルバム紹介】


 

キャロル・キング&ジェイムス・テイラー「トルバドール・リユニオン」
(UCCO-3018)

シンガー・ソングライター界の至宝ふたりの歴史的再会ライヴ、5/19リリース!

 
シンガー・ソングライター時代の幕開けを代表する2枚!


ジェイムス・テイラー『スウィート・ベイビー・ジェイムス』
(WPCR-13819)

 


 

キャロル・キング『つづれおり』
(EICP-842)