Vol.46 猛暑!猛暑!猛暑!サマー・ソング特集!

8月に入り、猛暑が加速中の暑い暑い日本列島…地球温暖化が原因なのか、2007年からは夏日・真夏日に加えて最高気温35度以上を記録した日を称して“猛暑日”とするなど、暑さを表す新語は毎年増えているような気がします。
つまり、ここ数年、毎年暑さが増している、ということですよね…。
かつて、夏といえば、「夏休み!」だったり「海へ/プールへ、泳ぎに/日焼けに!」などなど心躍るキャッチフレーズばかりだったように感じますが、近年ではそれが一変…熱中症や連続猛暑日記録更新などなど、嬉しくないニュースが連日報道されるなど、夏の明るいイメージにも翳りが。。。

そんな昨今ではございますが、音楽の世界で“夏”といえば、明るく・楽しげな曲がいっぱいです!

先頃、ビルボード誌が発表した“オール・タイム・サマー・ソング・トップ30”(夏うたトップ30!?)にも、そんな、従来通りの明るい夏のイメージを歌った曲がたくさんランクインしています。
このチャートは、1958年から2010年までのビルボード・ホット100を集計しランキングされたもので、まさに、よくOAされ/よく売れた夏うたトップ30といえましょう。

今回のThe Seasoning of Songsは、トップ30にランクインした曲の中からフジパシフィック関連楽曲をピックアップしご紹介します。
どれもこれも、Good Summer Song!楽しい夏気分で猛暑・酷暑を乗り切りましょう!


 

SUMMERTIME(サマータイム): JAZZY JEFF & FRESH PRINCE

ハリウッド長者番付トップの座を獲得(2008年)するほどの、いまやトップ中のトップ・スター:ウイル・スミス(フレッシュ・プリンス)。
現在の姿からはほど遠い、派手な色使いのシャツなどを好んで着ていた若き日のウイル・スミスとDJジャジー・ジェフとのヒップ・ホップ・ユニットが放った’91年の全米トップ3ヒット。この曲は、ジェイムス”JT”テイラー加入前、ゴリゴリのファンク路線を邁進していたクール&ザ・ギャングが’75年にシングル・リリースした”Summer Madness”(サマー・マッドネス:全編インスト!)をサンプリングしたキャッチーなサマー・パーティー・チューン。

【サマー・ソング・トップ30】では6位にランク。 

SUMMERTIMEは、AL『HOMEBASE』:JAZZY JEFF & FRESH PRINCE(輸入盤)に収録されています





SURFIN’ U.S.A. (サーフィン・U.S.A.):THE BEACH BOYS

ビーチ・ボーイズを一躍トップ・グループに押し上げ、”サーフ・ロック”というジャンルが作られる基盤ともなったのがこの曲、サーフィン・U.S.A.。
チャック・ベリー♪スイート・リトル・シックスティーン♪のメロディーを下敷きに、ブライアン・ウイルソンが作ったキャッチーな楽曲に乗せ、後の彼等のヒット曲“ココモ”と同様のスタイルで、カリフォルニアの他、ハワイやオーストラリアの有名サーフ・スポットが次々と歌われるこの曲は、イギリスのビートルズに対して、アメリカのビーチ・ボーイズ、中でもブライアン・ウイルソンのサウンド・クリエイター、ソング・ライターとしての才能を世に知らしめた一曲でもあります。
1963年に全米3位を記録、ロングセラーとなり、その年最も売れたレコードとされています。

【サマー・ソング・トップ30】では8位にランク。 

SURFIN’ U.S.A.は、AL『サーフィン・U.S.A.~ビーチ・ボーイズ・ベスト』(TOCP-0369)に収録されています


 

UNDER THE BOADWALK (アンダー・ザ・ボードウォーク):THE DRIFTERS

婚約中の男女が、結婚を前にかつての恋人と密かに逢う、そんな夏の日の遊歩道の下での秘め事を、ビルボードをして“ドリーミー・チューン”と言わしめたメロディーに乗せてドリフターズが歌った’64年のヒット曲。
同じく彼らのヒット曲:♪Up On The Roof♪(アップ・オン・ザ・ルーフ)と対を成す曲で全米No.4ヒット、のちにビーチ・ボーイズやテンプテーションズ、ベット・ミドラー、ローリング・ストーンズ、そしてブルース・ウイルス(!)などがカヴァー。

【サマー・ソング・トップ30】では13位にランク。 

UNDER THE BOADWALKは、AL『THE DRIFTERS: Definitive Soul Collection』(輸入盤)に収録されています


 

THOSE LAZY-HAZY-CRAZY DAYS OF SUMMER (暑い夏をぶっ飛ばせ): NAT KING COLE

ナット・キング・コールが歌った’64年のサマー・ポップスで全米6位を記録。
元々は’62年にドイツでリリースされた歌(独題:Du Spielst 'ne Tolle Rolle)で、コールが’64年にリリースした同名アルバムの1曲目に収録された。
“LAZY-HAZY-CRAZY”とは、日本語で“けだるく、もわっとして、狂ったような”…
近年の日本の夏の日を形容すれば、まさにそんな感じになるのでは?
‘60年代初頭のアメリカの夏の日は、案外今の日本の夏と似てるのかも。。。
ちなみに、リリックで歌われる“ソーダとプリッツェルとビール”…変わらないですね、今と、食べ物の趣向は。この曲が今も違和感無く親しまれる要因の一部がそんなところからもうかがえます。

【サマー・ソング・トップ30】では20位にランク。 

THOSE LAZY-HAZY-CRAZY DAYS OF SUMMERは、AL『THOSE LAZY-HAZY-CRAZY DAYS OF SUMMER』(輸入盤)に収録されています

 


SUMMER GIRLS (サマー・ガールズ):LFO


1999年8月、世紀末最後の夏に大ヒットしたLFOの全米トップ3ソング。
日本での知名度は必ずしも高いとはいえないこの曲、一方…
“僕はキミに出会ったとき、リッチと名乗った”
“キミはまるでアバクロンビー&フィッチ(Abercrombie & Fitch)(のお店)から飛び出てきたような女の子だった”…RichとFitchで韻を踏んだ歌詞のラインは"マスターピース"と評価されるほどアメリカでは有名、リリース後10年以上経った今でも夏になるとヘヴィー・ローテーションされるサマー・アンセム。

【サマー・ソング・トップ30】では16位にランク。 

SUMMER GIRLSは、AL『Lyte Funkie Ones』:LFO (輸入盤)に収録されています


 

SCHOOL’S OUT (スクールズ・アウト): ALICE COOPER

1972年に全米7位(UKチャートではNo.1)を記録したアリス・クーパー初のメジャー・ヒット。
学期最後の日/夏休み初日のこれ以上ない解放感に浸った学生の気持ちを歌ったギター・リフが印象的なハード・ロック・チューン。
‘04年、ステイプルズ(文房具メーカー)のCMで使用され、本人も出演、コミカルな演技が話題となり、楽曲自体も再び人気に。
以後、アービーズ(ファスト・フード・チェーン)などのCMや【ロックンロール・ハイスクール】などの映画、ゲームなど、多彩なメディアで使用される。

【サマー・ソング・トップ30】では21位にランク。 

SCHOOL’S OUTは、AL『The Best of ALICE COOPER』(輸入盤)に収録されています



 

SUMMER BREEZE (想い出のサマーブリーズ):SEALS & CROFTS

‘69年結成、’70年代初頭にシングル/アルバム・ヒットを連発したデュオ:(ジム)シールズ&(ダッシュ)クロフツ。
この曲は‘、72年にリリースされた同名アルバムからのファースト・シングルとしてカットされ、全米6位を記録、シールズ&クロフツはブレイクを果たします。
シールズが書く他の曲同様、示唆に富んだ深いリリックと、おもちゃのピアノを使うなどエキセントリックなサウンドでヒットしたこの曲、’73年にはアイズリー・ブラザーズが名盤:『3+3』()でカヴァー、翌’74年にはシングル・カットされました。
アーニー(アイズリー)のギター・ソロにオークリー、ルドルフ、そしてロナルドのヴォーカルが絡むアイズリーズ・バージョンは、オリジナルとは趣を異にした、暑苦しいくらいの絶品ファンカ・バラードに仕上がっています。

【サマー・ソング・トップ30】では22位にランク。 

SUMMER BREEZEは、AL『Summer Breeze』(WPCR-75405)に収録されています



 

SUDDENLY LAST SUMMER (サドンリー・ラスト・サマー): THE MOTELS

エモーショナルなヴォーカリスト:マーサ・デイヴィス率いるザ・モーテルズ、季節は変われど終らない夏の日の出来事をまるでポエムのように綴った歌詞が印象的な’83年の全米No.9ヒット。
エリザベス・テイラー、キャサリン・ヘプバーン共演の’59年公開同名映画『SUDDENLY LAST SUMMER』のオリジナル版となる一人芝居の作家:テネシー・ウイリアムズが亡くなった’83年にこの曲がヒットするというエピソードも

【サマー・ソング・トップ30】では24位にランク。 

SUDDENLY LAST SUMMERは、AL『THE MOTELS Essential Collection』(輸入盤)に収録されています




 

SURFER GIRL (サーファー・ガール):THE BEACH BOYS

‘63年、同名アルバムからのシングルで全米7位を記録したビーチ・ボーイズのヒット・ナンバー。
‘50年代のドゥー・ワップ・ナンバーを思わせるようなビーチ・ボーイズ特有の美しいハーモニーで歌われたロマンティック・バラード。
夏の夜のいいムードに似合う一曲!

【サマー・ソング・トップ30】では25位にランク。 

SURFER GIRLは、AL『サーフィン・U.S.A.~ビーチ・ボーイズ・ベスト』(TOCP-0369)に収録されています



 

CRUEL SUMMER (ちぎれたハート): BANANARAMA

‘83年にシングル・リリース、UKではヒットするものの全米チャートは振るわず、翌’84年映画【ベスト・キッド】(最近リメイクされましたね)のサントラに収録され、全米でトップ10ヒットとなった。
振られ、一人残った残酷な夏を歌った、夏うたにしてはめずらしい哀しい歌詞。
‘98年にはエイス・オブ・ベースがカヴァー、その他、多種多様のリミックス・ヴァージョンがリリースされるなど、息の長い人気楽曲。

【サマー・ソング・トップ30】では27位にランク。 

CRUEL SUMMERは、AL『BANANARAMA クレイテスト・ヒッツ』(AMCE-6055)に収録されています

 


SURFIN’ SAFARI(サーフィン・サファリ): THE BEACH BOYS

‘62年にリリースされたビーチ・ボーイズのデビュー・アルバムからの2ndシングル、”409”とのダブルA面扱いでリリースされ、全米14位を記録。

【サマー・ソング・トップ30】では30位にランク。 

SURFIN’ SAFARIは、AL『サーフィン・U.S.A.~ビーチ・ボーイズ・ベスト』(TOCP-0369)に収録されています