Vol.5 【気になるCMソング】

【気になるCMソング】~洋楽篇~
 

「カーマは気まぐれ」 - Karma Chameleon -
: オリジナルはカルチャー・クラブ

AEON(イーオン)から好評発売中のリーヴァイス・ジーンズのCMに使われているのはご存知カルチャー・クラブの最大のヒット曲。’83年のアメリカ音楽シーンは第2期ブリティッシュ・インベージョンの最盛期。この年この曲以外「君は完璧さ」など4曲をビルボード年間TOP100に送り込んでいます。前身名:“セックス・ギャング・チルドレン”を“カルチャー・クラブ”と改名したのはボーイ・ジョージ自身。
*「カーマは気まぐれ」は、「グレイテスト・モーメント~ザ・ベスト・オブ・ボーイ・ジョージ&カルチャー・クラブ」(VJCP-68172)に収録されています。

「ウェルカム・バック」 - Welcome Back -
: ジョン・セバスチャン

山口智子さんが気持ち良く飲んでるサントリー:新純生のCMに使われているのは、ジョン・セバスチャンの懐かしいグッド・タイム・ミュージック。’76年発表の同名のアルバム「ウェルカム・バック」(通算5作目)に収録されています。ちなみに、ジョン・セバスチャンはラヴィン・スプーンフル時代に「魔法を信じるかい?」や「デイドリーム」などのヒット曲を書いています。
*「ウェルカム・バック」は、「Best Of John Sebastian」に収録されています。

「ジェイディッド」 -Jaded-
: エアロスミス

ビルの上で叫んだり、渋滞にいらつきハドソン川に飛び込むといったコカ・コーラのCMにつかわれているのはエアロスミスの’01年のヒット(全米7位)“ジェイディッド”。
キャリア30年、まさにアメリカン・ハードロックの王者:エアロスミス。この3月、3年ぶり14枚目のオリジナル・アルバム「ホンキン・オン・ボーボゥ」を発表している。彼等のルーツであるブルースをアルバム・コンセプトとした注目作。
*「ジェイディッド」は、「ホンキン・オン・ボーボゥ」(SICP-565:通常盤/566:限定盤)にボーナス・トラック扱いで収録されています。 

 「スタンド・バイ・ミー」 -Stand By Me-
: ベン・E・キング

いまさらご紹介するまでもないこの曲ですが、使われているホンダのバイクのCMが素晴らしいのでとりあげました。ベン・E・キングはこの曲を2回、’61 年と’86年に全米チャートに送り込んでいます。後者:’86年はスティーヴン・キング原作、ロブ・ライナー監督の同名映画で使われたことによるリバイバル・ヒット。ドリフターズ時代からソロ・シンガーになって30余年のキャリアを持つベン・E.キングの泣かせるヴォーカルは永遠です。
*「スタンド・バイ・ミー」は、「スタンド・バイ・ミー~ベスト・オブ・ベン・E.キング」(AMCY-219)に収録されています。

 

「ソー・ファー・アウェイ」 -So Far Away-
: オリジナルはキャロル・キング

いまさらご紹介するまでもないこの曲ですが、使われているホンダのバイクのCMが素晴らしいのでとりあげました。ベン・E・キングはこの曲を2回、’61 年と’86年に全米チャートに送り込んでいます。後者:’86年はスティーヴン・キング原作、ロブ・ライナー監督の同名映画で使われたことによるリバイバル・ヒット。ドリフターズ時代からソロ・シンガーになって30余年のキャリアを持つベン・E.キングの泣かせるヴォーカルは永遠です。
*「スタンド・バイ・ミー」は、「スタンド・バイ・ミー~ベスト・オブ・ベン・E.キング」(AMCY-219)に収録されています。   

 

「帰ってほしいの」 -I Want You Back-
: オリジナルはジャクソン・ファイブ

 先日幼児性的虐待事件で起訴されたマイケル・ジャクソンですが、’70年頃の彼はホント愛らしいかったですね…。この年、ジャクソン・ファイブは「アイル・ビー・ゼア」「ABC」「小さな経験(The Love You Save)」及びこの曲の計4曲全米NO.1を記録しています(この曲は1月31日付No.1)。トロピカーナのCMでは、トロピカル風なスティール・ドラムのインストゥルメンタルが流れています。
* 「帰ってほしいの」は、「帰ってほしいの|ABC[プラス1]」(UICY-3226)に収録されています。


【気になるCMソング】~邦楽篇~
 

「君は天然色」
<作詞=松本隆/作曲=大瀧詠一>~大滝詠一

松嶋菜々子が、魅力いっぱいの着物姿で登場する「KIRIN/生茶」のCMで流れてくるのは、20世紀の大傑作アルバム、1981/3/21に発表された大滝詠一の「A LONG VACATION」からのFIRST CUT SINGLEで、アルバムと同時発売された「君は天然色」。
2004/3/31にAVEXから「はっぴいえんどBOX」が発売され、18,900円という高額商品ながら予想を大きく上回るセールスとなり、日本の音楽史上特筆すべき「はっぴいえんど」に対する何度目かの再評価も今まで以上に大きくなされていることと、この曲が今回「KIRIN/生茶」のCMに使われ、若い世代にも評判を呼んでいることとは、別々の出来事ではあるけれど どこかで繋がっている現象なのかな?という気が致します。
また、因みにこの「君は天然色」は、2003/8/20に発売されたKRUDのセカンドシングルでカバーされ、そのKRUDヴァージョンが、フジテレビ系バラエティ番組「世界ゴリッパですね!!」メインテーマソングにも使われていました。
話はCMに戻って今年1月から始まった今回の「KIRIN/生茶」のシリーズ、現在は、「夏篇」がオンエアー中で「春篇」以上に評判を呼んでいますが、「君は天然色」は21世紀に入っても全く色褪せることなく「天然色のまま!」です。
*「君は天然色」は、「A LONG VACATION 20th Anniversary Edition」(SRCL-5000)に収録されています。   

 

「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」
<作詞=阿木耀子/作曲=宇崎竜童>~ダウン・タウン・ブギウギ・バンド

 「スモーキン・ブギ」のヒットに続いて放ったダウン・タウン・ブギウギ・バンドの1975年の大ヒット!彼らをスターダムに押し上げる決定打となった曲です。決めゼリフの「アンタ、あの娘のなんなのさ」も当時、流行語となりました。阿木耀子が創り上げた詞の世界は、ヨーコなる女性を探し訪ねて行くうちに時間と空間が詰められゆき、それと共にサスペンスも高まって行く。また訪ねた先で語られる話を通してヨーコの生き様や人生模様まで、浮かび上がってくるという、まるで映画を見るような(実際にこの曲を原案にして松竹で映画化もされました。)画期的で練りに練ったものでした。「宇崎節」と言われる宇崎竜童ならではの、味のあるスタイルは、歌う時だけでなくセリフを語る時もまさに「宇崎節」。今回、この曲が使われた「KIRIN・対乳酸プロダクト903」のCM では、「宇崎節」で語られるセリフも「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のコーラス部分も聴こえてきませんが、使われている演奏部分だけで「それ!」とわかるというのは、この曲が何から何まで非常にインパクトの強い印象的な作品であったということを今なお証明しているのかも知れません。
*「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」は、「ダウン・タウン・ブギウギ・バンド・ヴィンテージ・ベスト」(TOCt-25254)に収録されています。

 

「バンザイ~好きでよかった~」
<作詞・作曲=トータス松本>~ウルフルズ

1996/1/26に発売されたウルフルズのミリオン・セラー・アルバム「バンザイ」から、同年の2/7にシングル・カットされたのが、この「バンザイ~好きでよかった~」です。かけがえのない人とめぐり逢えたことの喜びをウルフルズらしくシンプルでストレートに力強く歌いあげているラブ・ソング。ヒットした後も、とりわけ結婚式で歌われることが多く、愛唱され続けている曲です。“初恋の味”ですっかりお馴染みのカルピスもなんと85周年を迎えたそうで、その「カルピス」のCMにトータス松本が出演し自ら初恋についてテレ臭そうに語る、そのバックに流れているのがこの曲です。「バンザイ」は、いつまでも忘れられない“初恋の味”と同じように愛され続けてゆく曲と言っていいでしょう。
*「バンザイ~好きでよかった~」は、「ベストだぜ!!」(TOCT-24593)に収録されています。  
  


「結婚しようよ」<作詞・作曲=吉田拓郎>~よしだたくろう

1960年代にデビューするなり、常に今までになかった革新的、斬新的な作品を発表してフォークのカリスマとなったよしだたくろうが、1971年に放った大ヒット曲がこの「結婚しようよ」でした。以来、若者の変わることのない心情を歌った曲として愛され、歌い継がれて30有余年!まさにエバー・グリーンとは、こういう曲を言うのでしょう。関西限定のCMなのでそれ以外の地域では、目にすることはできませんが、この曲は現在、関西電力のCMに使われています。「IHハイパワー篇」と「光熱費シュミレーション篇」で岡江久美子などの出演者が、替え歌で「結婚しようよ~」を「デンキにしようよ~」という具合に歌っています。
*「結婚しようよ~」は、「TAKURO THE BEST メッセージ」(MHCL-10002)に収録されています。 

 

「王様のレストラン~序曲~(Overture de Restaurant de Roi)」
<作曲=服部隆之>~オリジナル・サウンドトラック(服部隆之)

 松本幸四郎, 筒井道隆, 山口 智子, 鈴木京香, 西村雅彦などの芸達者たちが出演、三谷幸喜脚本で高視聴率をマークした1995年制作のフジテレビのドラマ「王様のレストラン」。平井堅の主題歌「Precious Junk」と共にサントラ盤も大きな評判を呼びました。良質のドラマ、良質の音楽は、いつまでもしっかりと視聴者の心に根をおろしているようです。服部隆之の「王様のレストラン~序曲~」は、以前にも1年以上にわたってCMに使われたことがありましたが、今回は、“トワイライト・サムライ”であり、“ラスト・サムライ”でもある真田広之が出演している「サントリー・モルツ」のCMのバックにこの「王様のレストラン~序曲~」が使われています。
*「王様のレストラン~序曲~(Overture de Restaurant de Roi)」は、「王様のレストラン~オリジナル・サウンドトラック」(SRCL-3235)に収録されています。

 

「言葉にできない」
<作詞・作曲=小田和正>~小田和正

1999年から「明治生命」(現在=「明治安田生命」)の“あなたに会えて”シリーズのCMに使われてきたのが、小田和正のバラードの名曲「言葉にできない」です。まさしくこのシリーズは、「言葉にできない」ほどの深い印象を与え続けて来ました。一般から公募した想い出の一瞬を切り取った写真の数々で構成される映像に小田和正の歌声が重なって見る人の心に深く強く暖かく語りかけ続けて来ました。とりわけ、昨年オン・エアーされた「たったひとつのたからもの」篇は、「CMを見ていて涙を流したことなんて初めて!」といった深い感動の声を数多く耳にしました。「言葉にできない」は、オフコース時代の1982 年の作品ですが、小田和正がセルフ・カバーし、2001年の「LOOKING BACK 2」に、また、2002/4/24に発売されて以来、ロング・セラーを続けている「自己ベスト」にも収録されています。
*「言葉にできない」は、「自己ベスト」(FHCL-2020)に収録されています。