Vol.7 The Seasoning of Songs Vol.7~サマー・ソングス&山本リンダ特集~

季節の移り変わりは早いもので、ついこの前桜前線の話をしていたかと思いきや、早くも先日大型台風が来襲しました。

そうです2004年の夏の到来です!

ということで、今回の洋楽特集は夏:Summer編をお送り致します。

そもそも、春夏秋冬は俳句の季語でもおわかりのように“歌”の基本題材の一つ。そこで、どの季節が最も歌になっているのかをネットで検索してみました。
英語の“Summer”というキーワードでは2,851曲で2位のWinter (冬) の745曲を大きく上回りダントツで第1位。日本語で検索すると“夏”は9,811曲で2位、邦楽では“春”が断然強く、なんと13,324曲も検索されました。
マンゴ・ジェリーの「イン・ザ・サマー・タイム」、パーシー・フェイスの「夏の日の恋」、ワルター・ワンダレイの「サマー・サンバ」、ロックでは、ザ・フーの「サマータイム・ブルース」、はたまた映画音楽では「思い出の夏」、と夏物の洋楽は多いですね。
カヴァー・アイテムが一番多いのが、やはりガーシュインの「サマータイム」、なんと183バージョンありました。
それではフジパシフィック音楽出版の洋楽管理曲から夏を題材にした楽曲をご紹介しましょう。

【洋楽~『サマー・ソングス』編】

「サマー・ホリデイ」/クリフ・リチャード

クリフ・リチャードといえばビートルズ出現以前のイギリスで最も人気が高かったシンガー。1958年“クリフ・リチャード&ドリフターズ”としてわずか17歳でデビュー。「ムーヴ・イット」でいきなり全英2位を記録。グループ名を“シャドウズ”と変え、「ダイナマイト」「ヤング・ワン」やこの曲:「サマー・ホリデイ」をイギリスのヒットチャートにおくりこんでいます。クリフ・リチャードは、最近、イギリスのTV4が“イギリスでこれまで最もシングルを売った男”(2位はビートルズ)に認定しています。
* 「サマー・ホリデイ」「ムーヴ・イット」「ヤング・ワン」は、『クリフ・リチャード・グレイテスト・ヒッツVol.1』(TOCP-67165)に収録されています。
 

「ホット・サマー・ナイツ」/グロリア・エステファン

キューバ移民のグロリアは、マイアミをベースに音楽活動をしているうちにエミリオ・エステファン(夫でプロデューサー)と出会い、あの“マイアミ・サウンドマシーン”を結成。’85年初の英語曲:「Dr.ビート」がヒット、その後「コンガ」等の大ヒットを連発し、’89年「ガッツ・ポーズ・ウェイズ」からソロとして活躍。’90年に交通事故に遭うがその後見事に復活。この曲は’86年の大ヒット映画:“トップ・ガン”のサントラ(SRCS-9488)に「愛は吐息のように」(ベルリン)などとともに収められています。
 


「サマー・ウインド」/フランク・シナトラ

押しも押されぬアメリカを代表するポピュラー・シンガー、ジャンルを超越したシンガーと言う意味ではジャズシンガー以上の魅力を持ち、もちろん映画スターの部分も加えれば世界一のエンターテイナーであるフランク・シナトラ。’40年代には国民的なカリスマ・スターとなりコロンビアでの’50年代に名アレンジャー:ネルソン・リドルと組み、キャピタルそして自らのレーベル:リプリーズから数々の名盤を発表している。この曲もネルソンとの共演が有名。また、レイ・ブラウンやフリオ・イグレシアス、最近ではマイケル・ブーブレがこの曲をカヴァーしている。
* 「サマー・ウインド」は、『フランク・シナトラ ロマンス~ラヴ・ソング・コレクション』(WPCR-11241)に収録されています。
 

「サマー・イン・ザ・シティー」/ラヴィン・スプ-ンフル

65年にジョン・セバスチャンを中心として結成された“ラヴィン・スプーンフル”の’66年のヒット、8月に見事全米No1に輝きました。
ラヴィン・スプーンフルは、「Do You Believe in Magic?(魔法を信じるかい?)」や「Daydream」で知られるフォーク・ロック・グループ。あくまでもすがすがしいジョンの“ポップの精神”が、かのウッドストックでも異彩をはなっていましたね。
* 「サマー・イン・ザ・シティー」「Do You Believe in Magic?(魔法を信じるかい?)」「Daydream」は、『ザ・ベリー・ベスト・オブ・ラヴィン・スプ-ンフル』(BVCM-37012)に収録されています。
 

「サーファー・ガール」/ビーチ・ボーイズ

60年代前半アメリカではビートルズ以上の人気者だったビーチ・ボーイズの’63年のヒット曲。美しいミディアム・ロッカ・バラードに胸キュンした少年少女もいまや50代。このヒットの翌年’64年からライヴ活動を引退したブライアン・ウィルソンですが、その後プロデュースと作曲に専念。’66年にあの名作『ペット・サウンズ』をさまざまな評価のなか発表します。
* 「サーファー・ガール」は、『ザ・ベリー・ベスト・オブ・ザ・ビーチ・ボーイズ』(TOCP-67424)に収録されています。
 

「ディサフィナード」/アントニオ・カルロス・ジョビン

まあ、直接夏というわけではないのですが、ボサ・ノヴァはやはり夏のイメージが強いですね。イパネマ海岸で目を引く娘のイメージはそのまま“夏”。
ブラジル音楽のニュー・ウェイブとして’60年代前半に誕生したボサ・ノヴァ。この曲:「ディサフィナード」はボサ・ノヴァの創始者として知られるアントニオ・カルロス・ジョビンの作品。
フジパシフィックの管理楽曲には、「ディサフィナード」の他に、「想いあふれて」(ジョビン)、イージー・ゴーメで有名な「リカード・ボサノヴァ」などもあります。
* 「ディサフィナード」は、『アントニオ・カルロス・ジョビンズ・ファイネスト・アワー』(UCCV-4026)に収録されています。
 

「渚のボードウォーク」/ドリフターズ

ドゥー・ワップの時代より今日まで活動を続けるR&Bグループ:ドリフターズの’64年のヒット曲。これまで幾度もメンバーが変わっていますが、’50年代後半にクライド・マクファター、~その後ベン・E.キングがリード・シンガーとなって最盛期を迎える。’60年代ジョニー・ムーアやルディ・ルイスの歌でこの曲や「アップ・オン・ザ・ルーフ」「オン・ブロードウエイ」といった大ヒットを放っています。
* 「渚のボードウォーク」「アップ・オン・ザ・ルーフ」「オン・ブロードウエイ」は、『The Essentials _ The Drifters -』(輸入盤)に収録されています。mmer Heartbreak~」は、『バラッド3~The Album of Love』(VICL-60660)に収録されています。
 

「VACATION」/コニー・フランシス

コニー・フランシス(本名はコンスタンス・ローザ・マリア・フランコネロ:’38年12月12日、N.Y.生まれのイタリア系のアメリカ人)という人は、「思い出の冬休み」というヒット曲を出したりしましたが、なぜか存在そのものが“夏”のイメージが強いアーティストですね。
そうそう、「渚のデート」も夏ソングの決定盤の一つですね。
「VACATION」「ボーイ・ハント」といった世界的ヒット曲をばっちりご堪能あれ。
* 「VACATION」「渚のデート」「ボーイ・ハント」は、『可愛いベイビー~ベスト・オブ・コニー・フランシス』(UICY-1525)に収録されています。

【邦楽~『山本リンダ、再び!』編】

各メディアが大注目!世紀を跨ぎ再び脚光を浴びる日本屈指のディーヴァ:山本リンダ!! 今回の邦楽特集は、今また旬を迎えつつある山本リンダをフィーチャーしてお送りいたします。

 

<山本リンダとは?>

1966年に「困っちゃうなぁ」<作詞・作曲=遠藤実>で徳間音工(当時)からデビュー!「リンダ、困っちゃう!」という舌っ足らずなおしゃべりもウケて、山本リンダは一躍アイドル的人気者に。
その後、しばらく鳴りを潜めていたが、1972年にキャニオン・レコード(当時)に移籍し、アイドルから「セクシーでイイ女」に大変身、大ヒットを連発し、日本の音楽史上屈指のディーヴァとなった。
その大変身を演出し、一連の大ヒット曲を生み出したのが、作詞家=阿久悠と作曲家=都倉俊一のゴールデン・コンビでした。
1972年6月に「どうにもとまらない」、9月に「狂わせたいの」、11月に「じんじんさせて」、翌1973年2月に「狙いうち」、6月に「燃えつきそう」、8月に「ぎらぎら燃えて」、12月に「きりきり舞い」という具合に続々と発売されたレコードは、どれも大ヒットとなり、とどまる事を知らない怒涛の快進撃!とも云うべきものであった。
以来、これまで何度か山本リンダにスポットが当たることはありました、それは彼女のディーヴァとしての魅力に加え、やはり一連の大ヒット曲群が、魅力に溢れた-揺るぎのない-時代を乗り越える作品力に満ち満ちたものであることを証明してきたのではないでしょうか?あの「チビまる子ちゃん」が、アニメの中で「♪ウララウララ、、、」と歌っているシーンを見るにつけ、山本リンダの楽曲が如何に人々の心を捕らえ、愛され続けているかを実感させられます。そんな山本リンダと彼女の一連の大ヒット曲に、いま再び熱い視線が注がれています!
 

<大ヒット曲のカバー・メドレーがリリース!>

6人組のガールズ・グループ:Linda-Lindaのデビュー・シングル「超☆狙いうち2004 featuring Linda Yamamoto」(DLCR-04041) が、4月7日にMusic Web RECORDSから発売、インディーズ・リリースながらヒット・チャートを賑わせました。山本リンダの大ヒット「どうにもとまらない」「狙いうち」「狂わせたいの」「じんじんさせて」がメドレーで歌われている、時代を超え・世代を超えて楽しめる1枚です。また特筆すべきは、山本リンダ本人が登場するプロモーション・ビデオ!往年と変わらぬオーラを発し登場するその姿は必見です!

 

<パチンコ【CRリンダのどうにもとまらない】が大人気!>

このところ、パチンコの機種で音楽物が盛んに作られるようになってきていましたが、やっぱり登場と言うべきか?遂に登場と言うべきか?! SAMMYの「CRリンダのどうにもとまらない」が店頭で人気機種となっています。ゲーム中、弊社管理曲の「どうにもとまらない」「狙いうち」「狂わせたいの」「じんじんさせて」の他にも「困っちゃうなぁ」や「リンダ・リンダ」が演奏されます。

 

<英語バージョン「どうにもとまらない」がアニメの主題歌に!>

今年4月からスタートしたフジテレビ系アニメ「レジェンズ/甦る竜王伝説」(毎週日曜朝9:30~10:00オンエアー中)のエンディング・テーマとして使われているのが、1972年の大ヒット「どうにもとまらない」をBrenda Vaughnが歌いリメイクした英語バージョン:「どうにもとまらない~ノンストップ~」(NECM-12078)です。このエンディング・テーマ、7月22日にNECインターナショナルからリリースされる予定です。
山本リンダのオリジナル楽曲が聴けるのは、「山本リンダベスト《MYこれ!クション》」(PCCA-1581)
また、8/18ポニー・キャニオンから「どうにもとまらない~フィーバーリンダ~」(PCCA-2071)もリリースされます。